2005年 03月 23日
29>32の罠 |

「画面の大きさ」は何故対角線の長さで表示するのか?ちょっと考えれば答えは簡単。
「対角線が一番長いから」
計算し易い「20型」(20")の画面を例にとってみましょう。縦の長さなら「12型」、横の長さなら「16型」になってしまいます。売る方にとってこれは都合が悪い。
それでも、全ての画面が4:3だった時代は問題ありませんでした。共通の基準さえあれば単純に比較ができますから。でも、時代は変わりつつあります。ハイヴィジョンを始めとする新規格の画面は16:9。放送業界の卑劣な攻勢に「No!」と言い続けた消費者に豪を煮やした業界の暴力によりもうこの流れは止まりません。今4:3のTVを現行商品で探すのは難しいでしょう。
このおかげで、今まで3:4の「29型」のTVを見ていた人が新しく「32型」を買ったら
「画面が小さくなった」
と嘆く事になります。実際画面の縦の長さ(高さ)は17.4"から15.7"へと1割減っているのです。まさに29>32なのです。総面積だってさすがに減りはしないものの1割も増えていません。
これがパソコン等の画面になるともっと複雑です。ハイヴィジョンの比ではない更なる横長画面が何種類もあります。液晶画面になってCRTと違い縦横比の自由度が大幅に増し、グラフィックドライヴァさえ対応すればどんな比率にも作れます。写真のMGは640*240、ハーフVGAと呼ばれたサイズ(この表現はドット数を基準にしたもの)です。これで「8.1型」とか言われても全然ピンと来ません。僕の使ってる目玉VAIO"PCG-C1XE"は「8.9型ウルトラワイドXGA」と書かれていますがその実1,024*480、という事はウルトラナローXGAです(XGAは1,024*768)。またはせいぜい譲ってワイドVGAってとこでしょうか。
とりあえずTVの画面はこの先当分16:9のままでしょうから対角線表示のままでも過渡期の混乱を抜ければまたリニアな比較基準に戻るかも知れませんが、この先TVとPCはますます領域を重ねていきます。となるとPCの画面の大きさも同じパラメータでリニアに比較できないと消費者の混乱は収まりません。
縦横比が一定ではないのでひとつの数値で表現するのは無理でしょう。
どうにかしてくれ。>業界
皆さんは新しいTVやモニタ買う時、気をつけて。ちなみに今PC用モニタとして主流の17",19"の液晶モニタはSXGA(1,280*1,024)、つまり5:4なので同じインチ数なら4:3より若干面積はお得です(苦笑)。液晶モニタがまだそんなに普及してない時代になんで4:3の1,280*960にしなかったんだろう。どこの馬鹿だ決めたの。凄く迷惑した。
by afternaito
| 2005-03-23 06:37
| 生活
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